百科事典マイペディア 「田氏家集」の意味・わかりやすい解説 田氏家集【でんしかしゅう】 平安前期の漢詩集。作者は島田忠臣〔828-891?〕。891年頃成立。上巻69首,中巻60首,下巻86首の全3巻。忠臣は平安前期の学者で,医に通じる一方,また文才にもすぐれていた。都良香(みやこのよしか)の《都氏文集》と並んで,日本の個人漢詩集では最古のものの一つ。詩には白居易,皇甫冉,李嘉祐,劉長卿などをはじめとする唐詩の影響が強い。漢詩作法の手ほどきをした菅原道真の作品などにも既にその影響が見られる。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by