普及版 字通 「徂」の読み・字形・画数・意味


8画

(異体字)
9画

[字音]
[字訓] ゆく・しぬ・さきに

[説文解字]

[字形] 形声
声符は且(そ)。〔説文〕二下に字をに作り、「くなり」と訓する。〔方言、一〕に、秦・晋にては(逝)、斉にては徂、宋・魯にては(適)(せき)というとする。〔詩、大雅、桑柔〕「西より東に徂く」、〔詩、衛風、氓〕「我が爾(なんぢ)に徂(ゆ)きしより」など、他の地域でも徂を用いており、徂が通語であったとみてよい。重文があり、金文にも且を(さ)に作る例がある。また(そ)と通用する。

[訓義]
1. ゆく、おもむく。
2. しぬ。
3. さきに、はじめて。

[古辞書の訓]
名義抄〕徂 ユク・イヌ・ハジム・タヒラカナリ

[語系]
徂・dzaは同声。は〔説文〕四下に「くなり。死するなり」とあり、落・崩の意に用いる。zjiatも声義近く、また死去の意に用いる。

[熟語]
徂音徂歳徂師・徂徂謝徂逝徂生徂征徂川徂遷徂喪徂没徂落徂旅
[下接語]
雲徂・影徂・炎徂・歳徂・日徂・秋徂・神徂・風徂・奔徂・夜徂

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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