徒爾(読み)トジ

デジタル大辞泉 「徒爾」の意味・読み・例文・類語

と‐じ【徒×爾】

[名・形動]無益であること。また、そのさま。むだ。「徒爾に終わる」

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精選版 日本国語大辞典 「徒爾」の意味・読み・例文・類語

と‐じ【徒爾】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 無益であること。無意味なこと。むなしいさま。いたずらなさま。
    1. [初出の実例]「深憂世事徒爾、多竊時名亦偶然」(出典:星巖集‐戊集(1856)玉池生後集・書感)
    2. 「聖職を辞するに至りしまでの彼の胸中豈に徒爾ならんや」(出典:ヱマルソン(1894)〈北村透谷〉五)
    3. [その他の文献]〔元稹‐献栄陽公詩五十韻〕

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普及版 字通 「徒爾」の読み・字形・画数・意味

【徒爾】とじ

ただ。むなしく。唐・王維〔不遇の詠〕詩 人を濟(すく)ひて、然る後に衣を拂ひて去らん 肯(あへ)て徒爾として、一男兒と作(な)らんや

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