徒言・只言(読み)ただごと

精選版 日本国語大辞典 「徒言・只言」の意味・読み・例文・類語

ただ‐ごと【徒言・只言】

〘名〙 (古くは「ただこと」。飾らない、日常ふつうのことばの意)
技巧比喩を使わないでありのままに表現したことば。なんということもない平凡なことば。ただことば。
古今(905‐914)仮名序「これはただ事に言ひて、物に喩へなどもせぬものなり」
和歌によらない言いかた。また、歌語でない日常語。和歌的でない、ふつうの日常会話。
※枕(10C終)二七八「ただごとにはうるさく思ひつよりて侍りし。けさのさま、いかに侍らまし、などぞ笑はせ給ふ」
③ (「ただこと」という) =ただことば(徒言葉)
申楽談儀(1430)音曲の位の事「又、ただこと、白声共云」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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