御旅町(読み)おたびちよう

日本歴史地名大系 「御旅町」の解説

御旅町
おたびちよう

下京区四条通寺町東入一丁目

東西に通る四条通(旧四条大路)を挟む両側町。

平安京では京域外の地。祇園ぎおん(現東山区)への通路にあたるため、比較的早い時期から開けていたと思われる。

寛文一二年(一六七二)洛中洛外大図には「祇園御旅丁」、宝永二年(一七〇五)洛中洛外絵図に「御旅丁」とみえる。以後、江戸時代を通じて町名の変更はない。町名は、町の近くに祇園御旅所ぎおんおたびしよが存することによる。

宝暦一二年(一七六二)刊「京町鑑」には「此町北側に大竜寺裏寺町へ行筋にて、是俗に大竜寺の辻子と云、此寺に烏枢沙摩うすさま明王勧請す、此西の方に祇園御供殿有」と記され、当町に祇園御供ぎおんごく社があったこと、大竜寺辻子だいりゆうじのずし(烏須沙摩辻子とも)が通っていたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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