御贖(読み)みあが

精選版 日本国語大辞典 「御贖」の意味・読み・例文・類語

み‐あが【御贖】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「みあがもの(御贖物)」の略 ) 天皇中宮身柄(みがら)に代わって罪や汚れを背負わせて大祓の日に、除去し祓うもの。
    1. [初出の実例]「捧御麻入候、職司令内侍啓、中臣女奉御麻御贖」(出典貞観儀式(872)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の御贖の言及

【贖物】より

…しかし,その後も罪穢は祓によって清められるという観念は依然として強く残った。6月,12月の晦日に行われる恒例の大祓(おおはらえ)の儀には,〈御贖(みあがもの)〉として〈鉄人像,金装横刀,五色薄絁,糸,安芸木綿,凡木綿,麻,庸布,御衣,袴,被,鍬,米,酒,鰒,堅魚,腊,海藻,塩,水盆,坩坏,匏,柏,小竹〉を使用したことが《延喜式》に見えている。一条兼良の《公事根源》(応永年間撰)は〈あが物は身のわざはひをあがふ物をいふ心なり,人形を作て,身の代とする事おなじ心なるにや〉と述べ,罪穢を移して河海に流しやる人形(ひとがた)と贖物との関係を指摘している。…

※「御贖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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