循環器異常に起因するめまい

内科学 第10版 の解説

循環器異常に起因するめまい(めまい)

(6)循環動態異常に起因するめまい
 最も多いのは起立性低血圧によるもので,自律神経機能低下のある児童や高齢者,多系統萎縮症・Parkinson病などの変性疾患患者,糖尿病・アミロイドーシスなどの末梢神経障害でみられ,重力に抗して脳への血液供給ができず,椎骨脳底動脈循環不全と類似症候を呈する.不整脈・徐脈・心不全などによる脳血流不全も同様である.長期高血圧状態や脳血管障害既往で起きる脳血管自動調節能破綻状態で,急な血圧上昇により惹起される高血圧脳症もめまい・頭痛で始まるが,すぐに意識障害や痙攣に移行する.これらのめまいの性状は回転性よりは非回転性が多い.[山本纊子]
■文献
Brandt T: Vertigo―Its Multisensory Syndrome, Springer-Verlag, London, 1991.
Epley JM: The canalith repositioning procedure: Fortreatment of benign paroxysmal positional vertigo. Otplaryngol Head Neck Surg, 107: 399-404,1992.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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