痙攣(読み)ケイレン

デジタル大辞泉の解説

けい‐れん【××攣】

[名](スル)全身的または部分的に筋肉が収縮し、不随意運動を起こすこと。持続的にみられる強直性のもの、間欠的にみられる間代性のものなどがあり、脳疾患・髄膜炎・中毒・ホルモンの異常などが原因。「痙攣させる」

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百科事典マイペディアの解説

痙攣【けいれん】

筋または筋群の不随意的な発作性収縮。強直性(緊張性)と間代(かんだい)性に分けられる。前者は強い持続性の収縮で四肢が強直し首と背を後ろにそらすもので,典型はストリキニーネ中毒。後者は筋収縮と弛緩(しかん)が反復されるもので,典型は石炭酸中毒。腓(こむら)返りのように局所的なものもあるが全身性のものが多く,たいてい強直・間代の両者が合併する。てんかん,脳腫瘍,ヒステリー,尿毒症,各種の伝染病や中毒などの際に見られる。
→関連項目ジアテルミー子癇ストリキニーネ癲癇ひきつけフェニルケトン尿症フェノバルビタール震え

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世界大百科事典 第2版の解説

けいれん【痙攣】

不随意かつ急激な筋肉の収縮をいう。筋肉の異常な収縮が長く続き筋肉がこわばった状態になるものを強直性tonic痙,筋肉の収縮と弛緩が交互に反復する状態を間代性clonic痙攣とよぶ。痙攣という名称は,非常に広い範囲の内容を意味しており,いくつかに分けられる。 (1)コンバルジョンconvulsion 癲癇(てんかん)の大発作に代表される全身性の激しい痙攣をさす。(2)クランプcramp 有痛性の痙攣で,正常でも〈こむらがえり〉として経験される。

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大辞林 第三版の解説

けいれん【痙攣】

( 名 ) スル
筋肉が不随意に急激な収縮を起こす現象。収縮と弛緩を繰り返す間代性の場合と持続的に収縮する強直性の場合がある。てんかん・ヒステリー・脳腫瘍・中毒・高熱などを原因とする。 「足が-する」

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精選版 日本国語大辞典の解説

けい‐れん【痙攣】

〘名〙 筋肉が自然にひきつること。また、それにともなうふるえ。からだ全体のものと、部分的のものとがある。いろいろな脳の病気、毒物による中毒、貧血や脳の血液循環障害が原因でおこる。ひきつり。ひきつけ。〔医語類聚(1872)〕
※妄想(1911)〈森鴎外〉「窒息するとか痙攣(ケイレン)するとかいふ苦みを覚えるだらう」

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内科学 第10版の解説

痙攣(症候学)

 痙攣は全身または身体の一部の筋群の不随意で発作性の収縮である.痙攣の原因となる病変部位としては,脳,脊髄,末梢神経,筋肉であり,神経-筋のどのレベルの異常でも起こりうる.また痙攣の原因となる病態は,炎症・感染,腫瘍,血管障害といった器質病変,電解質・代謝異常,脳循環障害など多岐にわたる(表2-49-1).
 痙攣は全身痙攣発作の意味でよく使われる.全身痙攣発作の病因には,急性の脳障害・代謝障害などに起因する急性症候性痙攣発作(acute symptomatic convulsive seizure)と,慢性疾患のてんかん発作(epileptic seizure)がある.痙攣の原因が脳疾患のこともあれば,全身性疾患(病態)の一症状として痙攣がみられることがある. 痙攣は代表的なてんかん発作型ではあるが,てんかんには痙攣をきたす発作と,きたさない発作(欠神発作,複雑部分発作)がある.痙攣は一般用語でもあり,患者の訴えの「痙攣」はてんかん発作,不随意運動,有痛性の筋痙攣など多彩な症状が含まれる. 痙攣の鑑別には,筋痙攣,破傷風,全身硬直(stiff -person)症候群,有痛性強直発作テタニー,半側顔面痙攣,チック,痙攣性失神,も含まれる.いわゆるヒステリー発作も痙攣発作をきたす.精神的な要因による痙攣発作で,非てんかん性心因性発作(non-epileptic psychogenic seizure:NEPS)とよばれる.[赤松直樹・辻 貞俊]
【⇨15-1】

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