微小電極法(読み)びしょうでんきょくほう(その他表記)microelectrode method

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「微小電極法」の意味・わかりやすい解説

微小電極法
びしょうでんきょくほう
microelectrode method

細胞内電極法ともいう。1個の筋肉細胞や神経細胞の細胞内電位を電気生理学的に調べるために考案された方法。直径 1mm 程度のガラス管に熱を加えて引き,先端直径 0.5μ mまたはそれ以下のガラスピペットをつくり,その内部に 3mol の塩化カリウムなどの溶液を満たす。先端が微細なために細胞内に刺入しても細胞は破壊されることがないので単一の細胞自身の電位変化を知ることができる。この方法で調べた静止電位は,カエル有髄神経繊維では約 70mV ,イヌ心室筋では約 80mV であり (すべて内側が負) ,活動電位はいずれも 100mV 以上 (極値では内側が瞬間的に正に逆転) であることがわかった。

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世界大百科事典(旧版)内の微小電極法の言及

【感覚】より

…この現象は継時または時間対比successive or temporal contrastといわれる。
[感覚系ニューロンの受容野]
 微小電極を感覚系のいろいろな部位に刺入して,ニューロンの活動を記録するという方法(微小電極法)の導入により,神経系が感覚情報を符号化(コード化)する機構についての研究がひじょうに進歩した。研究成果のなかで最も重要な発見は受容野ということである。…

※「微小電極法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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