徳大寺(読み)とくだいじ

精選版 日本国語大辞典 「徳大寺」の意味・読み・例文・類語

とくだい‐じ【徳大寺】

  1. [ 一 ] 東京都台東区上野四丁目にある日蓮宗の寺。山号は妙宣山。開山は日遣。聖徳太子作と伝えられる摩利支天像を安置。毎月の亥(い)の日の縁日で知られた。
  2. [ 二 ] 京都市右京区龍安寺御陵ノ下町にあった寺。宝徳二年(一四五〇跡地に龍安寺が建立された。
  3. [ 三 ] 家名。藤原北家閑院流。清華(せいが)家の一。藤原師輔の子公季から六代目の左大臣実能に始まる。平安末期、実能が[ 二 ]付近山荘を営み、徳大寺殿と呼ばれたことによる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の徳大寺の言及

【摩利支天】より

…江戸時代には,大黒天弁才天とともに三天と称され,蓄財と福徳の神として,特に商工業者の間に信仰された。江戸では上野徳大寺と雑司ヶ谷玄浄院が摩利支天をまつることで有名になり,町人たちがおおぜい参詣してにぎわった。忿怒の姿をとる摩利支天は,猪の背に乗っていることから,亥の日を縁日としている。…

【竜安寺】より

…大雲山と号する。当寺の場所にはもと左大臣藤原実能が建立した徳大寺があったが,これを室町幕府の管領(かんれい)細川勝元が譲り受け,1450年(宝徳2)妙心寺の義天玄詔を招いて禅院を開創した。玄詔は師の日峰宗舜を開山にして,みずからは2世となった。…

※「徳大寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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