心の限り(読み)こころのかぎり

精選版 日本国語大辞典 「心の限り」の意味・読み・例文・類語

こころ【心】 の 限(かぎ)

  1. からだはともかくとして、心だけを全部。
    1. [初出の実例]「花すすきまねきもやまぬ山里に心のかぎりとどめつるかな」(出典:蜻蛉日記(974頃)付載家集)
  2. 心の及ぶ限り。精一杯。
    1. [初出の実例]「後の事いかでぞあるいかでぞあると、心のかぎりはしつ」(出典:落窪物語(10C後)二)
    2. 「さて形(あぢき)なき身の果ぞ、と心のかぎりかき口説(くどけ)ば」(出典読本椿説弓張月(1807‐11)後)

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