心弛び(読み)ココロユルビ

デジタル大辞泉 「心弛び」の意味・読み・例文・類語

こころ‐ゆるび【心×弛び】

気持ちが緩むこと。油断
「夜昼おはしますめれば、ある人々も―せず、苦しうのみわぶめるに」〈少女
気持ちがくつろぐこと。気が安まること。
「世に―なく憂しと思ひつるを」〈かげろふ・中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「心弛び」の意味・読み・例文・類語

こころ‐ゆるび【心緩・心弛】

  1. 〘 名詞 〙 心の緊張がとけること。
  2. 気をゆるすこと。油断。心のゆるみ。怠慢。心ゆり。
    1. [初出の実例]「いたうわづらひ給ひし人の、御なごりゆゆしう、心ゆるひなげにたれもおぼしたれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)葵)
  3. 心のくつろぐこと。気のやすまること。心ゆり。
    1. [初出の実例]「年ごろをだに、世に心ゆるびなく、うしと思ひつるを、ましてかくあさましくなりぬ」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)

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