油断(読み)ユダン

デジタル大辞泉の解説

ゆ‐だん【油断】

[名](スル)たかをくくって気を許し、注意を怠ること。「油断なく目を配る」「油断してしくじる」
[補説]「北本涅槃経」二二の「王、一臣に勅す、一鉢を持ち、由中を経て過ぎよ、傾覆することなかれ、もし一滴を棄せば、まさに汝の命を断つべし」からという。一説に「ゆた(寛)に」の音変化とも。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

とっさの日本語便利帳の解説

油断

日本では気を緩めること。中国では油が切れること。「加油!」は「がんばれ!」。

出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

ゆ‐だん【油断】

〘名〙 (語源未詳)
① 気をゆるすこと。たかをくくって、注意をおこたること。ぬかりがあること。不注意。
※延慶本平家(1309‐10)三末「夜軍はよもあらじ、夜あけて後ぞ軍はあらむずらむとて、ゆたむしたりける所に」
※虎明本狂言・竹の子(室町末‐近世初)「そうじて竹の子にかぎって、人がほしがる物じゃによって、ゆだんがならぬ」
② 怠けおこたること。物事をなおざりにすること。
※土井本周易抄(1477)二「油断をせば、今日から明日の道は害があらうぞ」
※浮世草子・武家義理物語(1688)一「そもそも此女武道の油断(ユタン)をさせずして」
③ ゆったりとした気分をもつこと。四国地方でいう。
※一茶方言雑集(1819‐27頃)「ゆたんなされ 四国 ゆるりとござれと云事」
[語誌]①に挙げた「延慶本平家」に見える「ゆたむ」が早い用例である。「平家」諸本において、この箇所の表現が同じであるのは「長門本平家‐一三」だけで、「屋代本平家‐七」では「打解(うちとけ)たる」、「源平盛衰記‐二九」では「取延(とりのべ)て」と表現されている。また、延慶本全体での用例はこの一例だけで、「保元」「平治」「覚一本平家」にも用例は見えないところから、それほど一般的ではなかったと考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

iDeCo

個人型確定拠出年金と呼ばれる任意の私的年金制度のひとつ。加入者が毎月決まった金額を積み立てて、金融機関が用意する定期預金・保険・投資信託といった金融商品から運用方法を選び、60歳以降に年金または一時金...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

油断の関連情報