忌籠り祭(読み)いごもりまつり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「忌籠り祭」の意味・わかりやすい解説

忌籠り祭
いごもりまつり

忌籠り行事が中心になっている祭り。忌籠りとは神を迎えるために,穢れを避け,家や斎館などで斎戒沐浴して慎みの生活をおくることで,律令制では軽い散斎 (あらいみ) ,重い致斎 (まいみ) という2段階の規定があった。現在でも祭りに先立って司祭関係者が潔斎することは多いが,あたかもそれを目的とするかのように,氏子一同まで厳重な忌籠りを行う祭りも少くない。島根県佐太神社の神在祭,山口県忌宮神社のお忌祭,高知県土佐神社の忌籠り祭はその一例である。

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