潔斎(読み)けっさい

精選版 日本国語大辞典 「潔斎」の意味・読み・例文・類語

けっ‐さい【潔斎】

〘名〙 心身を清めること。法会(ほうえ)写経神事などの前に、酒肉、五辛などの飲食をつつしみ、淫欲を断ち、沐浴(もくよく)などして身を清めること。精進(しょうじん)。ものいみ。きよまわり。けさい
※続日本紀‐天平二〇年(797)五月丁丑「勅令下二天下諸国為太上天皇、毎七日、国司自親潔斎、皆請諸寺僧尼、聚集於一寺、敬礼読経」 〔後漢書‐列女伝・班昭
[補注]「延喜式」に国造や斎宮の潔斎の規定が見られる。平安末期から「精進」と意味が近接し、「精進潔斎」と併称されるようになる。

け‐さい【潔斎】

〘名〙 「けっさい(潔斎)」の変化した語。

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デジタル大辞泉 「潔斎」の意味・読み・例文・類語

けっ‐さい【潔斎】

[名](スル)法会・写経・神事などの前に、酒肉の飲食その他の行為を慎み、沐浴もくよくなどして心身を清めること。物忌み。「潔斎して祭事に臨む」
[類語]斎戒清め

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普及版 字通 「潔斎」の読み・字形・画数・意味

【潔斎】けつさい

ものいみ。〔説苑、脩文〕、將(まさ)に祭らんとするや、必ず思し、親の在(いま)すが(ごと)くし、~親の容貌を想ふ。~此れ孝子のなり。

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