忠実・実(読み)まめ

精選版 日本国語大辞典 「忠実・実」の意味・読み・例文・類語

まめ【忠実・実】

〘形動〙
① まじめであるさま。誠実でうわついたところのないさま。
書紀(720)雄略七年是歳(前田本訓)「忠(マメ)なること白日(てるひ)に踰(こ)え、節(またき)こと青松(とこまつ)に冠(す)ぎたり」
② 実際の役に立つさま。生活に直接かかわって実用向きであるさま。
大和(947‐957頃)一七三「車にてまめなるものさまざまにもてきたり」
③ 勤勉でよく働くさま。働くことを苦にせずあれこれとよく動くさま。
古本説話集(1130頃か)四〇「いみじくふかうなりけるさぶらひの、よるひるまめなるが」
④ からだが丈夫なさま。すこやかであるさま。達者
方丈記(1212)「苦しむ時は休めつ、まめなれば使ふ」
[語誌]中古以降、「あだ」に対して用いられ、中世になると、現在のような③④の意味で用いられるようになった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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