達者(読み)たっしゃ

精選版 日本国語大辞典「達者」の解説

たっ‐しゃ【達者】

〘名〙
① 学術や技芸の道に熟達した人。その道をきわめたすぐれた人。達人
※性霊集‐一〇(1079)叡山澄和上啓返報書「百官崇重、四部耽翫、四海同仰、三千達者」
※今昔(1120頃か)二四「然れば、末代には諸道(もろもろのだう)に達者は少き也」 〔春秋左伝‐昭公七年〕
② (形動) ある分野での能力がすぐれていること。また、そのさま。
※ささめごと(1463‐64頃)上「は入りて耳はなき故に、達者にのみなる人おほしとなり」
※幸若・木曾願書(室町末‐近世初)「あっぱれ文武二道のさて達者哉とほめられたり」
③ (形動) あまりまともでない方面や事柄に長じていること。したたか者であるさま。多く軽蔑の意を込め、また「お達者」という形で、その意をあらわに表わすこともある。
※浮世草子・西鶴織留(1694)三「又ことしの暮には、達者(タッシャ)なる男が釜みがきにありきける」
※安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初「牛(ぎう)をば平気岡本で食(しめ)る達者さはありゃアただものじゃアごぜへせんぜ」
④ (形動) 心身、あるいはからだのある部分が丈夫でしっかりしていること。また、そのさま。健全。
※天草版金句集(1593)「心、イカウ taxxa(タッシャ)ヂャ」
※古活字本毛詩抄(17C前)二〇「年はよったれども、老者勇健にたっしゃな物に」
⑤ (形動) 特に足の丈夫なこと、足の速いことをいう。
※重刊改修捷解新語(1781)五「ひきゃくわ、ずいぶんたっしゃなものににんお、よおひについてのぼるやうにつかまつれと」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「達者」の解説

たっ‐しゃ【達者】

[名]学問・技などの道に熟達している人。達人。「馬術達者
[形動][文][ナリ]
物事に慣れていて、巧みなさま。「計算が達者だ」「口が達者だ」「達者な芸」
からだが丈夫で健康なさま。「達者に暮らしている」「足腰達者だ」
うまく立ちまわって抜け目のないさま。したたかであるさま。「金もうけにかけては達者なやつだ」
[類語]売り物十八番おはこお家芸お株お手の物特技得手専売特許うまい巧み巧妙絶妙老巧器用賢い敏腕辣腕潰しが利くくする腕が立つ腕利き腕こき腕っこき手練てだれ手利き名人達人名手妙手エキスパート巨星巨匠名匠名工大家たいか権威第一人者泰斗たいと耆宿きしゅく大御所おおごしょオーソリティー巧手怪腕凄腕腕達者プロ専門家スペシャリスト玄人くろうと本職ゼネラリストセミプロプロフェッショナルたくみ仕事師遣り手素人しろうと離れ玄人くろうとはだし神業かみわざベテランソムリエスキルドワーカーマイスタープロパー2ぴんしゃんぴんぴんしゃんとしゃんしゃんしゃきっとしゃっきり不死身強靭タフ生き生き意気軒昂けんこう老健強い元気健康丈夫息災壮健健全強壮強健頑健健勝健やか矍鑠かくしゃくじょうず得意無事

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