思い置く(読み)オモイオク

デジタル大辞泉 「思い置く」の意味・読み・例文・類語

おもい‐お・く〔おもひ‐〕【思い置く】

[動カ五(四)]
あとに、残念だという気持ちを残す。思い残す。
「充分御饌ごぜんも頂戴し、…もう―・く事はないと考えて居ると」〈漱石吾輩は猫である
心に決めておく。思い定める。
「藤内侍の典侍という人も、かたよりつかうまつるべく―・きたり」〈夜の寝覚・三〉

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精選版 日本国語大辞典 「思い置く」の意味・読み・例文・類語

おもい‐お・くおもひ‥【思置】

  1. 〘 他動詞 カ行四段活用 〙
  2. 心にきめておく。前もって考えておく。
    1. [初出の実例]「かくてほどもなく不浄のことあるを、いでむと思ひをきしかど」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
  3. 気にかける。あとに心を残す。思い残す。
    1. [初出の実例]「露の命いつとも知らぬ世の中になどかつらしと思をかるる〈よみ人しらず〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋六・一〇〇八)

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