思ひ顔(読み)オモイガオ

デジタル大辞泉 「思ひ顔」の意味・読み・例文・類語

おもい‐がお〔おもひがほ〕【思ひ顔】

多く「…とおもいがお」の形で)…と思っている顔つき。
「いぎたなしと―にひきゆるがしたる」〈二八
恋しいと思っているような顔つき。
のほどもうしろめたきは花の上を―にてあかしつるかな」〈和泉式部続集

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精選版 日本国語大辞典 「思ひ顔」の意味・読み・例文・類語

おもい‐がおおもひがほ【思顔】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 上の語句助詞「と」「を」などで受けて用いる )
  2. そのように思っている顔つき、様子
    1. [初出の実例]「まけじとおもひかほなめれば」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
  3. 愛しているかのようにふるまうこと。心を引かれている顔つき。
    1. [初出の実例]「おもはぬ人をおもひがほにとりなす」(出典:青表紙一本源氏(1001‐14頃)総角)

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