思ひ砕く(読み)オモイクダク

デジタル大辞泉 「思ひ砕く」の意味・読み・例文・類語

おもい‐くだ・く〔おもひ‐〕【思ひ砕く】

[動カ四]あれこれと心を砕く。
「降る雨のあしとも落つる涙かな細かにものを―・けば」〈詞花・雑上〉
[動カ下二]あれこれと思い乱れる。思い悩む。
「―・くる心のうちをも、つれなく忍び返して」〈狭衣・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「思ひ砕く」の意味・読み・例文・類語

おもい‐くだ・くおもひ‥【思砕】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙 さまざまに思い乱れる。気がもめる。
    1. [初出の実例]「誰によりおもひくだくる心ぞは知らぬぞ人のつらきなりける〈凡河内躬恒〉」(出典:延喜十三年亭子院歌合(913))
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行四段活用 〙 さまざまにものを思い、心を乱す。気をもむ。
    1. [初出の実例]「ふる雨のあしともおつるなみだかなこまかに物を思ひくだけば」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)

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