普及版 字通 「恁」の読み・字形・画数・意味
恁
10画
[字訓] おもう・やすらぐ・このように
[説文解字]
[金文]
[字形] 形声
声符は任(じん)。〔説文〕十下に「下に齎(もたら)すなり」とあるが、古く金文の〔王孫遺者鐘〕「余(われ)、台(わ)が心を恁(やす)らぐ」、〔中山大鼎〕「恁と忠と」のように用い、〔中山大鼎〕の字は、信の古文と甚だ近い。〔広雅、釈詁一〕に「思ふなり」、〔玉〕に「念ふなり」とみえる。
[訓義]
1. おもう。
2. やすらぐ、まこと。
3. と通じ、よわい、やさしい。
4. 宋以後の俗語。このように。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕恁 オモフ・マコト・ヨワシ 〔字鏡〕恁 オモフ・ハラタツ・マコト
[語系]
恁・・njimは同声。に弱(じんじやく)の義があり、または〔説文〕六上に「き皃なり」とみえる。
[熟語]
恁生▶・恁▶・恁地▶・恁的▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報