意地汚(読み)いじきたない

精選版 日本国語大辞典 「意地汚」の意味・読み・例文・類語

いじ‐きたな・い イヂ‥【意地汚】

〘形口〙 いぢきたな・し 〘形ク〙 (「いじぎたない」とも) 飲食金銭などを、むやみにむさぼる心が強い。意地がきたない。
随筆・皇都午睡(1850)三「意地穢なきを、あたじけない」
黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一「若し伯に其意地汚ない野心があったとすれば」
いじきたな‐げ
〘形動〙
いじきたな‐さ
〘名〙

いじ‐きたな イヂ‥【意地汚】

(形容詞「いじきたない」の語幹名詞・形容動詞的に用いる。「いじぎたな」とも) いじきたないこと、また、そのさまにいう。
人情本・春色恵の花(1836)二「コウコウそれほど意地きたなではねへぜ」
蓼喰ふ虫(1928‐29)〈谷崎潤一郎〉七「『菓子よりその方が欲しくなった』『意地きたなねえ』」

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