日本大百科全書(ニッポニカ) 「愛の一家」の意味・わかりやすい解説 愛の一家あいのいっかDie Familie Pfäffling ドイツの女流作家アグネス・ザッパーの代表作。1907年刊。子供の多い10人の大家族プフェフリング一家の生活を、愛情こめて描いた児童文学作品である。父親は音楽教師で生活はけっして楽ではない。優しいなかにも厳しさを失わない両親、互いに助け合うけなげな子供たちの姿はやや理想的にすぎる観もあるが、力をあわせて明るく正しく生きようとする一家の姿は多大の共感と感銘をよぶ。健全な家庭小説としていまなお愛読される。[関 楠生]『植田敏郎訳『愛の一家』(1983・小学館)』 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例