ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「慣性テンソル」の意味・わかりやすい解説 慣性テンソルかんせいテンソルtensor of inertia 物体を細かく分割し,微小部分の直角座標を x ,y ,z ,体積を dv ,密度を ρ とするとき,物体全体にわたる積分で次の各量を定義する。 これらを成分とする行列 I=(Iij) は2階の対称テンソルとなるが,これを慣性テンソルという。ただし i,j=x,y,z 。対角成分 Ixx,Iyy,Izz はそれぞれ x ,y ,z 軸に関する慣性モーメントであり,非対角成分に負号をつけた -Iyz,-Izx,-Ixy などは慣性乗積と呼ばれる。座標軸を適当に選べば,全部の慣性乗積をゼロにして,対角成分の慣性モーメントだけにすることができる。この座標軸を慣性主軸,対角成分を主慣性モーメントという。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by