精選版 日本国語大辞典 「憎気」の意味・読み・例文・類語
にくさ‐げ【憎気】
- 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「げ」は接尾語 )
- ① いかにも醜く、不体裁であるさま。不快に思われるさま。
- [初出の実例]「知れる人のもとに常に通ふに、いとにくさげなる女のあるを」(出典:大和物語(947‐957頃)二条家本附載)
- ② いかにもにくにくしく思っているさま。にくらしげ。
- [初出の実例]「にくさげに物をいひ捨つるやつかな」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)三)
にくい‐け【憎気】
- 〘 名詞 〙 憎い感じ。にくげ。
- [初出の実例]「何となき物いひまでも情多く、いたき人ざまなるものから、思ひかけずにくいけありし人を」(出典:隆信集(1204頃)恋四)