普及版 字通 「戊(漢字)」の読み・字形・画数・意味
戊
人名用漢字 5画
[字訓] ほこ・つちのえ
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 象形
兵器の形。斧(ふ)や鉞(えつ)に近い柄のある矛(ほこ)の形。〔説文〕十四下に字を十干の一とし、「中宮なり。六甲五、相ひ拘(こうかう)するに象る。戊は丁を承け、人の脅(むね)に象る」とするが、その形にはみえない。中宮は五行の中、六甲は干支六十日のうちに六甲があること、五竜は五辰で五行、すべて干支を以て説くが、字形とは関係がない。十干を五行を以て説くのは、六国以後のことであろう。
[訓義]
1. ほこ。
2. つちのえ。
3. 茂と通じ、しげる。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕戊 ツチノエ
[声系]
〔説文〕に戊声として(茂)を収める。同声で仮借することがある。
[語系]
戊・・楙muは同声。みな繁茂の意がある。毛mはその密生するものをいう。
[熟語]
戊己▶・戊姆▶・戊夜▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報