成願寺大坊(読み)じようがんじたいぼう

日本歴史地名大系 「成願寺大坊」の解説

成願寺大坊
じようがんじたいぼう

[現在地名]三方町成願寺

高野山真言宗。大蓮山と号する。本尊聖観音。永仁四年(一二九六)二月日の倉見庄実検田目録(大音文書)に成願寺とみえ、寺領は供僧田四反・彼岸田二六〇歩・公文儲田二四〇歩などに分れていた。旧名大蓮たいれん寺で、霊亀二年(七一六、あるいは和銅五年)行基が一宇を建立して聖観音を祀ったのに始まるといい、盛時には三六坊を数えたと伝える。「若州管内社寺由緒記」は「中比源朝臣左京権太夫信州に住居の時、関東副将軍成しが其節讒言にて此辺へ流人にて此寺に一七日御参籠有之、則蒙慈現御建立にて延久享(ママ)暦年中の御寄進状御座候、其後天正の比迄堂社も有之候へ共、検地以来寺領も被召上本堂も無之寺地山林計御免に御座候」と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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