一宇(読み)イチウ

デジタル大辞泉 「一宇」の意味・読み・例文・類語

いち‐う【一宇】

《「宇」は軒・屋根の意》
一棟ひとむねの家・建物。「一宇の堂」
屋根を同じくすること。「八紘はっこう一宇

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精選版 日本国語大辞典 「一宇」の意味・読み・例文・類語

いち‐う【一宇】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. ( 「宇」は「のき」の意で、家を数える助数詞 ) 一軒。一棟(ひとむね)の建物。
      1. [初出の実例]「御船殿一宇」(出典:皇太神宮儀式帳(804))
      2. 「その魚のぬしが家、ただ一宇、そのことをまぬかるによりて」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)四)
      3. [その他の文献]〔後漢書‐祭祀志上〕
    2. 屋根を同じくすること。「八紘一宇精神
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙 ( 「家の中のものがこぞって」の意から ) 全く。全然。一切。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「一宇」の意味・わかりやすい解説

一宇(いちう)
いちう

徳島県中西部、美馬郡(みまぐん)にあった旧村名(一宇村(そん))。現在は、つるぎ町の南部を占める地域。旧一宇村は2005年(平成17)半田貞光(さだみつ)の2町と合併して、つるぎ町となった。「いちう」が正称だが、地元では多く「いっちゅう」といわれる。剣(つるぎ)山北麓(ろく)に位置し、JR徳島線貞光駅から16キロメートルの距離。南北に国道438号が走る。典型的な過疎山村で、人口減少率は県下有数。林業のほかに、山菜カキ、茶などを生産する。1975年(昭和50)農業構造改善事業として自然休養村の指定を受け、温泉保養センター、剣山スキー場などが設置された。貞光川流域は土釜(どがま)や鳴滝(なるたき)の景勝地が多く、赤羽根大師のエノキは国指定天然記念物、雨乞(あまご)い太鼓踊りは県指定無形民俗文化財。

[高木秀樹]


一宇(いっちゅう)
いっちゅう

一宇

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「一宇」の意味・わかりやすい解説

一宇
いちう

徳島県中北部,つるぎ町南部の旧村域。剣山 (1955m) の北に広がり,四国山地の北斜面にあたる。 1889年村制。 2005年貞光町,半田町と合体してつるぎ町となる。かつては南朝方の阿波山岳武士の拠点であった。剣山の北斜面は雨が少なく林業には不適で,タバコ,カキ,クリを産した。剣山登山口の一つで,一宇川沿いの国道 438号線が登山道となっており,近年は川沿いの景勝地を利用した観光開発が進む。貞光川に土釜の奇勝がある。郷土芸能の雨乞い踊りが知られる。

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改訂新版 世界大百科事典 「一宇」の意味・わかりやすい解説

一宇 (いちう)

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