戦時反逆(読み)せんじはんぎゃく(その他表記)war treason

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「戦時反逆」の意味・わかりやすい解説

戦時反逆
せんじはんぎゃく
war treason

交戦国の軍事的支配地域 (たとえば占領地域) 内で民間人などにより当該交戦国を害するために行われる行為。被占領地の人民占領軍に関する情報を本国の軍に供給すること,占領軍の軍人脱走降伏,間諜行為をすすめたり,あるいは賄賂を提供したりすること,軍や軍人に対する陰謀を行うことなどがそれである。軍人が行う場合は正当な敵対行為であるが,被占領地の民間人 (また中立国国民) が行う場合は戦時反逆となり,また軍人が民間人に仮装して上記の行為を行う場合もこれに属する。自国民の戦時反逆行為を本国が利用することは交戦法規の禁止するところではないが,支配国側は行為者を捕えたときに処罰することができる。

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改訂新版 世界大百科事典 「戦時反逆」の意味・わかりやすい解説

戦時反逆 (せんじはんぎゃく)

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世界大百科事典(旧版)内の戦時反逆の言及

【戦争犯罪】より

…日本では,戦時犯罪または戦時重罪と呼ばれてきた。戦争犯罪に該当するものとしては,従来の分類に従えば,(1)交戦国の兵力に属する者による戦争法規の違反,(2)兵力に属さない者による敵対行為,(3)一方の交戦国の権力内で,その国への忠誠義務を負わない者(敵国や中立国の国民,仮装した軍人)がその国に害を与えまたは敵を利するために行う行為,すなわち戦時反逆,(4)スパイ行為,(5)戦場で軍隊につきまとい,略奪,窃盗,戦利品の剝奪等を行う行為,すなわち剽盗があげられる。これらの行為のうち,戦時反逆,スパイ行為は戦争法により直接禁止されている行為ではない。…

※「戦時反逆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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