所務代官(読み)しょむだいかん

精選版 日本国語大辞典 「所務代官」の意味・読み・例文・類語

しょむ‐だいかん‥ダイクヮン【所務代官】

  1. 〘 名詞 〙 中世、荘園年貢の徴収管理など、現地にあって荘園領主に代わって実務を行なった。預所別称の場合もある。所務代。所務雑掌所務職
    1. [初出の実例]「地頭御家人の外は〈略〉所務代官之科者。正員雖知之、懸其科之法也」(出典:沙汰未練書(14C初))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞 実例

世界大百科事典(旧版)内の所務代官の言及

【給主】より

…このような新たな段階に至り,それまでの職(しき)にかわって,一円領の領主(領家ないし地頭)の下で在地の支配にあたる〈給主職〉が広く登場してくる。東寺領荘園を例にみると,領主東寺(領家職ないし地頭職)―給主(所務職ともいう)―給主代(所務代官)といった新たな支配体制がとられている。そして南北朝・室町時代には,荘園支配の実権は給主ないし給主代の手にうつって,在地の武士や借上(かしあげ)・土倉が請負代官として起用されることが多くなり,さらに荘園制の崩壊とともに給主職も姿を消していった。…

※「所務代官」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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