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沙汰未練書 さたみれんしょ

4件 の用語解説(沙汰未練書の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

沙汰未練書
さたみれんしょ

『沙汰未練抄』ともいう。鎌倉幕府の法律用語を解説した手引書。1巻。編者未詳。元応1 (1319) 年から元亨2 (22) 年までに成立。文中で弘安1 (1278) 年北条時宗編とあるが,後人がかりにそうしたものであって真実ではない。

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百科事典マイペディアの解説

沙汰未練書【さたみれんしょ】

鎌倉時代の武家側の法律書。書名は〈訴訟(沙汰(さた))に不慣れ(未練)な者のための解説書〉の意。内容・奥書(おくがき)から,1323年頃に鎌倉幕府の政所(まんどころ)執事である二階堂氏の手によって成立したものと推測されているが,この点については検討の余地がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

さたみれんしょ【沙汰未練書】

鎌倉時代に用いられた基本的な法律用語を説明・解釈し,訴訟文書の文例を挙げた武家側の法律書。書名は訴訟(沙汰)に不慣れ(未練)な者のための手引書の意。1278年(弘安1)の北条時宗自身の著述の意を述べた跋文,および翌79年の安達泰盛の奥書は仮託と思われ,内容,奥書から1323年(元亨3)ころ政所執事二階堂氏の手になるものかと考えられるが,なお研究を要する。内容は(1)幕府関係の法律用語,および訴訟制度とその手続を解説した部分,(2)公家(朝廷)に関する訴訟用語などを説明した部分,(3)訴訟文書の文例の部分,の3部よりなる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

沙汰未練書
さたみれんしょ

14世紀初頭に鎌倉幕府官僚が著したと推定される、沙汰の手続・用語・文書例の手引書。沙汰とは、判断すること、処理することで、ここではとりわけ、諸人の訴に対して判断を下すことを意味して用いられている。未練は不熟練の意味。従って書名を文字通りに解すれば、「訴に対する判断手続について不熟練の者のための手引書」の意味になる。本書述作の背景には、13世紀末から14世紀初頭にかけて鎌倉幕府における沙汰の手続きに生じた大きな変革に対応して、同様の職務に就くことが予想される子孫のために手引を遺そうとする意図を、想定することができる。執権北条時宗(ほうじょうときむね)の作に仮託されているが、実際には鎌倉幕府政所(まんどころ)執事二階堂(にかいどう)氏の周辺で述作され、同氏に相伝されたものであろう。全体は3部に分かたれ、第1部は鎌倉幕府の沙汰の手続の分類解説、第2部は公家(くげ)関係の用語解説、第3部は関係文書の文例集となっている。鎌倉末期の沙汰の手続制度を知るうえで最も基本的な史料とされ、佐藤進一・池内義資編『中世法制史料集第2巻 室町幕府法』(岩波書店)に収録されている。[新田一郎]
『石井良助著「中世の訴訟法史料二種について」(『増補版 大化改新と鎌倉幕府の成立』1972・創文社)』

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世界大百科事典内の沙汰未練書の言及

【検断沙汰】より

…鎌倉幕府は当初,当事者の身分によって管轄を分かち,1249年(建長1)には御家人訴訟専掌機関としての引付方を発足させたが,まもなく訴訟対象によって管轄を分かつ制度に改め,不動産訴訟を対象とする所務沙汰,動産および債権債務関係を扱う雑務沙汰と,検断沙汰の3系列に訴訟制度を編成した。幕府の訴訟制度を解説した《沙汰未練書》によると,検断沙汰の対象は,謀叛,夜討,強盗,窃盗,山賊,海賊,殺害,刃傷,放火,打擲,蹂躙,大袋,昼強盗,路次狼藉,追落,女捕,刈田,刈畠であり(大袋・追落は強盗の一種,刈田・刈畠は他人の田畠の作物を強奪する行為),おおむね現在の刑事事件に相当する。 検断沙汰を扱う機関は関東では侍所で,訴人が訴状を侍所へ提出すると,侍所頭人が銘を加えて(訴状の端裏に年月日と訴人名を記す)担当奉行に送る。…

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