六訂版 家庭医学大全科 「扁平苔癬」の解説
扁平苔癬
へんぺいたいせん
Lichen planus
(皮膚の病気)
どんな病気か
四肢の関節部、陰部などに、紫紅色で平らに盛り上がった発疹ができる病気で、かゆみがあります。
原因は何か
原因はいまだはっきりとしていませんが、ある種のリンパ球が皮膚の細胞を攻撃するために起こる病気と考えられるようになってきました。薬剤が原因で生じた扁平苔癬のような発疹は、扁平苔癬型
過去にはカラーフィルムの現像液に触れて誘発されるものがよく知られていましたが、最近はC型肝炎やエイズウイルスなどの感染症に合併するケースが多くなっています。
症状の現れ方
扁平に隆起するエンドウマメ大までの紫紅色、多角形の発疹で、表面に
検査と診断
診断は特徴的な
薬疹として扁平苔癬になることもあるため、薬剤との関連を調べます。
治療の方法
ステロイド外用薬が多く用いられています。治りにくい場合には、ステロイド含有テープの使用や光線療法(PUVA療法)も行います。
口唇や口のなかの
病気に気づいたらどうする
皮膚科専門医のいる医療機関を受診し、診断と治療を受けたほうがよいでしょう。重症の場合には入院治療を行うこともあります。
関連項目
金子 栄
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報