打裂羽織(読み)ブッサキバオリ

デジタル大辞泉 「打裂羽織」の意味・読み・例文・類語

ぶっさき‐ばおり【打裂羽織】

武士乗馬旅行などに用いた羽織。背縫いの下半分が割れ、帯刀に便利。背裂せさき羽織。背割せわり羽織。さき羽織。引裂ひっさき羽織。

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精選版 日本国語大辞典 「打裂羽織」の意味・読み・例文・類語

ぶっさき‐ばおり【打裂羽織】

  1. 〘 名詞 〙 武士が乗馬・旅行などのおり用いた羽織。背縫いの下半分を縫い合わせないでおくもの。打裂半纏。背裂羽織背割羽織。引裂羽織。ぶっさばき。ぶっさき。
    1. 打裂羽織〈南紀徳川史〉
      打裂羽織〈南紀徳川史〉
    2. [初出の実例]「町家にあらぬ、ぶっさき羽織」(出典:浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)六)

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世界大百科事典(旧版)内の打裂羽織の言及

【羽織】より

…着物の上に着る短い上衣。外に折り返った衿が前裾までつづきひもを通すための乳(ち)をつける。袖丈は着物とあわせて両脇に襠(まち)をいれ,前身ごろには前下(まえさがり)をつける。折り返った衿で,前を打ち合わせない形態は,日本の服飾品のなかでは平安時代の十二単(じゆうにひとえ)の唐衣(からぎぬ)だけである。起源については南蛮服,直綴(じきとつ),胴服十徳(じつとく)からという諸説がある。語源は〈放(はふ)り着る〉が転訛(てんか)して〈羽織〉の字があてられたという。…

※「打裂羽織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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