批判社会学(読み)ひはんしゃかいがく(その他表記)critical sociology

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「批判社会学」の意味・わかりやすい解説

批判社会学
ひはんしゃかいがく
critical sociology

一般的に,確立された既存社会学に対して批判的な動機を持つ社会学。とりわけ 1960年代に一方で機能主義理論を,他方でマルクス主義理論を批判しつつ,新しい社会学を構想した潮流を指す。理論的・方法論的レベルの双方から,従来の社会学の在り方根本から問い直そうとするものである。

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世界大百科事典(旧版)内の批判社会学の言及

【社会学】より

…この点で,社会を生み出す人間と逆に社会によって生み出される人間,主体的な生産性と客観的な生産物との間の弁証法的関係を,現象学とマルクス主義との概念的折衷によって解明しようとしたバーガーPeter Berger(1929‐ )とルックマンThomas Luckmann(1927‐ )の試みは注目されてよい。(3)批判社会学 主観主義的立場に立つラディカル変動の社会学で,社会唯名論的,反実証主義的,主意主義的,個性記述的な性格をもつ。しかし,全体性の観念のもとに,主観的世界と客観的世界の統一的把握をめざしてきているいわゆるヘーゲル派マルクス主義と,その理念的継承者であるフランクフルト学派が異論なくこのグループに入るとはいえない。…

※「批判社会学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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