抗菌性セラミックス(読み)こうきんせいセラミックス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「抗菌性セラミックス」の意味・わかりやすい解説

抗菌性セラミックス
こうきんせいセラミックス

病院内での感染が問題となっているメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA ) や大腸菌緑膿菌などの増殖を抑えるセラミックス。トイレ用衛生陶器,ペットのイヌやネコのトイレ砂場用砂など,広い応用が考えられている。 MRSA対策では,抗菌性セラミックスをポリエステル短繊維に練り込んだ素材をベッドシーツやカーテンをはじめ,患者用の衣料や看護師の制服などに加工したものがある。 1994年にはイナックス (INAX) が,多様な有害細菌類の繁殖をほぼ永久に防ぐトイレ用陶器を発売した。セラミックスを焼き固めるときに混入する粒子がもつ,菌への殺傷能力を利用している。

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