永久(読み)エイキュウ

デジタル大辞泉 「永久」の意味・読み・例文・類語

えい‐きゅう〔‐キウ〕【永久】

[名・形動]いつまでも限りなく続くこと。また、そのさま。「永久に平和を守る」「永久不変」
[類語]とこしえとこしなえとわときわ永遠恒久永劫えいごう永世永代悠久久遠くおん無限無窮不朽不変長久経常万代不易万世不易万古不易千古不易久しい久しぶり久方ぶり久久しばらくぶり

えいきゅう【永久】[年号]

平安後期、鳥羽天皇の時の年号。1113年7月13日~1118年4月3日。

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精選版 日本国語大辞典 「永久」の意味・読み・例文・類語

えい‐きゅう‥キウ【永久】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 )
    1. ( ━する ) 長い間。物事が長い間続くこと。また、そのさま。
      1. [初出の実例]「位をゑいきうにたもち給ふと申しつたへて候」(出典:曾我物語(南北朝頃)三)
      2. 「八の数を以て、永久(エイキウ)嘉瑞とし、もののめでたき極位(ごくゐ)(と)する事は」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)八)
      3. 「此政治は天地と共に永久すべし」(出典:西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉初)
      4. [その他の文献]〔詩経‐小雅・六月〕
    2. ある状態が時間的に無限に続くこと。また、そのさま。永遠。永劫。〔物理学術語和英仏独対訳字書(1888)〕
      1. [初出の実例]「彼の名は今以て世間に聞えない。恐らく永久(エイキウ)に聞えないだらう」(出典:悪魔(1903)〈国木田独歩〉八)
  2. [ 2 ] 平安時代、鳥羽天皇の代の年号。東大寺、興福寺の僧徒の騒動や火災、悪疫流行などの不吉な事件が続いたため天永四年(一一一三)七月一三日改元。永久六年(一一一八)四月三日に至り次の元永に代わる。白河上皇院政時代にあたる。出典は「詩経小雅・南有嘉魚之什」の「吉甫燕喜、既多受祉、来帰自一レ鎬、我行永久」、「蔡邕議」の「其設不戦之計、守禦之固者、皆社稷之臣、永久之策也」など。

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普及版 字通 「永久」の読み・字形・画数・意味

【永久】えいきゆう(きう)

長久。漢・張衡帰田の賦〕邑にんで、以て永久なるも、略の以て時を佐(たす)くる無し。徒らに川に臨んで以て魚を羨(うらや)み、河を未だせざるに俟(ま)つ。

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日本の元号がわかる事典 「永久」の解説

えいきゅう【永久】

日本の元号(年号)。平安時代の1113年から1118年まで、鳥羽(とば)天皇の代の元号。前元号は天永(てんえい)。次元号は元永(げんえい)。1113年(天永4年)7月13日改元。天変戦乱伝染病などの凶事を断ち切るために行われた(災異改元)。命名の出典は不詳。この頃、都では寺僧の強訴(ごうそ)が相次ぎ、また延暦(えんりゃく)寺、興福(こうふく)寺、園城(おんじょう)寺などの僧兵が互いに激しく争っていた。

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