拾集昔語(読み)しゆうしゆうせきご

日本歴史地名大系 「拾集昔語」の解説

拾集昔語
しゆうしゆうせきご

三巻 渡辺玄察著

成立 元禄八年

解説 渡辺玄察が安芸掾・彦之進の両名に宛てた記録、戦国時代以来の肥後の治乱記で、一巻に阿蘇家の歴史、矢部在城から響野原合戦、二巻は響野原合戦から秀吉九州征伐、三巻は佐々成政から加藤清正の治世、早川村の事、渡辺家の家系を載せる。玄察には「拾集昔語」三巻のほか、「拾集物語」二巻・「拾集記」一巻・「渡辺玄察日記」一巻・「渡辺先祖以来今事記」一巻・「早川故事」一巻があり、戦国末期から元禄時代の阿蘇家、上益城郡早川村、渡辺家の事蹟および佐々家・小西家・加藤家の興亡、細川家の治世について、同時代的視点から書上げており、戦国末から近世初期の肥後国の信頼できる史料である。

活字本 肥後文献叢書四

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報