持って開く(読み)もってひらく

精選版 日本国語大辞典 「持って開く」の意味・読み・例文・類語

もって‐ひら・く【持開】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
  2. 自分から引き受けて、存分に物事を行なう。さしでる。
    1. [初出の実例]「喜三太弓をがはと投げ棄て〈略〉敷居を蹈まへて待つところに敵轡を並べて喚いて駆け入る。もってひらいて散々に斬る」(出典:義経記(室町中か)四)
  3. 改まった態度である。
    1. [初出の実例]「こていうしにからすきかけて、もってひらく作においては、かへすがへすも申ばかりはなかりけり」(出典:俳諧・大坂独吟集(1675)上)
  4. 開きなおった態度をとる。
    1. [初出の実例]「いづれもせんぎに成まで隠しけるにもってひらいたる女なりと」(出典:浮世草子・浮世栄花一代男(1693)二)
  5. おおっぴらにするさまである。
    1. [初出の実例]「雪や枝にもってひらいた花の春〈慶友〉」(出典:俳諧・毛吹草(1638)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android