改訂新版 世界大百科事典 「掃出法」の意味・わかりやすい解説
掃出法 (はきだしほう)
sweeping-out method
連立一次方程式,
を考えよう。(2)-(1),(3)-2×(1)を取れば,この方程式は,
と同値である。このように(1)を使って(2),(3)のxの項を消去することをxを掃き出すという。次に(2′)に注目して,(2′)を,
y+z=-6 ……(2″)
と置きかえ,(1)-2×(2″),(3′)-(-5)×(2″)を作る。もとの方程式は,
と同値になる。(1/8)×(3″)により,
z=-\(\frac{7}{2}\) ……(3)
を得る。(1″)-(-3)×(3),(2″)-(3)を取れば,
となる。このような連立一次方程式の解法を掃出法という。この方法は未知数の多い場合にも有効である。
執筆者:丸山 正樹
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報