掃除衛星(読み)そうじえいせい

知恵蔵mini 「掃除衛星」の解説

掃除衛星

スペースデブリ(宇宙のゴミ)と呼ばれる、地球周回軌道上に散乱する人工衛星や打ち上げロケット残骸を除去する人工衛星。各国の宇宙利用の増加に伴ってスペースデブリは年々増加しており、これらが国際宇宙ステーション(ISS)などに衝突することを避けるために掃除衛星の構想が進んでいる。日本では2016年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、ISSに物資を運ぶ補給機「こうのとり」6号機を使ったスペースデブリ回収実験を行ったが、失敗に終わった。民間企業ではシンガポールのアストロスケール社が初めて同問題に取り組んでおり、19年にスペースデブリ回収技術を実証する衛星「ELSA(エルサ)」の打ち上げを予定している。ELSAは運用を終えた人工衛星を磁石などで捕獲し、大気圏に突入して一緒に燃え尽きる設計となっている。

(2018-9-6)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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