かき‐く・れる【掻暗】
- 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]かきく・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 ( 「かき」は接頭語 ) - ① 空などが暗くなる。
- [初出の実例]「俄かに風吹き出でて、空もかきくれぬ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)須磨)
- ② 心が暗くなる。悲しみに沈む。
- [初出の実例]「心のやみにいとどかきくれ給も」(出典:海人刈藻物語(1271頃)三)
- ③ 姿が見えなくなる。存在した形跡がなくなる。また、死ぬ。
- [初出の実例]「奈良をば出たりしに、かきくれて年をへぬれば、得業のいか計かは歎らむ」(出典:御伽草子・あしびき(室町中))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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