擦切磨製石斧(読み)すりきりませいせきふ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「擦切磨製石斧」の意味・わかりやすい解説

擦切磨製石斧
すりきりませいせきふ

扁平(へんぺい)な石材の表裏両面から切り込みを入れて石材を切り離す技法を用いてつくられた石斧を一般にいう。切り込みを入れるには断面が細い三角形をした歯のない石の鋸(のこぎり)を用い、砂などの研磨剤も使用したと思われる。北海道中心とした縄文時代早期にみられるが、シベリア東アジア石器時代にも類似のものがある。

[鈴木公雄]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android