擦枯(読み)すりからし

精選版 日本国語大辞典 「擦枯」の意味・読み・例文・類語

すり‐からし【擦枯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「すりがらし」とも )
  2. あちこちをわたり歩いて生活し、人の世にもまれて、性質がすっかり悪くなった者。世間ずれしていて誠実さのない者。あばずれ。すれからし。
    1. [初出の実例]「げにも趙州は八十行脚してあるほどに、林際の見地をも能知いでは、誠のすりからしぢや」(出典:駒沢大学本臨済録抄(16C後)下)
  3. さんざん不品行を重ねたあげく、その日の食事にも困るほどの生活になること。食いつめて落ちぶれること。また、その人。すれからし。
    1. [初出の実例]「浄瑠璃芝居須磨の浦風〈正友〉 巾着や三とせは爰にすりからし〈松意〉」(出典:俳諧・談林十百韻(1675)上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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