八十(読み)ヤソ

デジタル大辞泉 「八十」の意味・読み・例文・類語

や‐そ【八十】

はちじゅう。
数の多いこと。「八十山」「八十よろず

やそ‐じ〔‐ぢ〕【八十/八十路】

80。また、80歳。→十路

はち‐じゅう〔‐ジフ〕【八十】

10の8倍の数。やそ。
80歳。80年。やそじ。

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精選版 日本国語大辞典 「八十」の意味・読み・例文・類語

やそ‐じ‥ぢ【八十・八十路】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じ」は接尾語 )
  2. 数の八〇。やそ。
    1. [初出の実例]「みちのくの 櫓は幾つ よまずとも 我こそ言はめ 也曾千(ヤソチ)あまり八つ」(出典:風俗歌拾遺(承徳本古謡集所収)(11C頃)陸奥風俗)
  3. 八〇歳。また、八〇年。
    1. [初出の実例]「御をばのやそちの賀に」(出典:古今和歌集(905‐914)賀・三四八・詞書)

八十の語誌

「みそち(三十)」の例からみて、古くは「やそち」と清音であったのが、中世には「やそぢ」と濁音化していたと思われる。江戸時代には「八十路」とも書かれるようになった。


はち‐じゅう‥ジフ【八十】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一〇の八倍の数。やそ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 八〇歳。八〇年。
    1. [初出の実例]「夫吾師釈尊。本願尤深。現八十権。慈悲難極。示三十化」(出典:三教指帰(797頃)下)
    2. [その他の文献]〔礼記‐曲礼上〕

や‐そ【八十】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「そ」は十の意 ) 数の八〇。はちじゅう。また、数の多いこと。
    1. [初出の実例]「乃ち淡路の海人(あま)八十(ヤソ)を差して水手(かこ)と為」(出典:日本書紀(720)仁徳即位前(前田本訓))

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