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放射線健康管理学(読み)ほうしゃせんけんこうかんりがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「放射線健康管理学」の意味・わかりやすい解説

放射線健康管理学
ほうしゃせんけんこうかんりがく

宇宙線などの自然放射線への被曝に加えて,工業上 (原子力発電所や建造物の非破壊検査など) あるいは医療上 (X線撮影や放射線治療など) の放射線被曝から人間の健康を守ることを目的とする社会医学,予防医学の一分野。国際放射線防護委員会 ICRP勧告,報告では,職業上放射線に被曝するいわゆる放射線作業従事者の年間許容線量は 20ミリシーベルト,一般公衆については1ミリシーベルトと定めているが,放射線利用の効果を低めることなく,実際の被曝線量を低減するための放射線測定法,防護法あるいは放射線作業管理手法の開発,研究も重要な分野である。また,被曝放射線量と人体側の障害 (遺伝的影響や発癌など) との関係を実験的あるいは疫学的に研究し,その成果を実際の放射線健康管理の場に応用することも,近年重要視されてきた。なお将来の課題として,放射線以外の物理的環境因子 (騒音,振動など) や化学物質などとの複合影響を考慮しつつ放射線管理を行い,遺伝的影響を評価することがあろう。

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