家庭医学館 「放射線肺炎」の解説
ほうしゃせんはいえん【放射線肺炎】
症状は、せき、発熱、呼吸困難、頻呼吸(ひんこきゅう)です。胸部X線写真では、照射した部位に一致した、浸潤(しんじゅん)(組織がおかされたようす)の陰影がみられます。進行すると、組織に線維が増えてかたくなり、肺は縮小します。
診断は、X線照射治療の病歴、X線照射した部位の異常陰影から、容易にできます。
治療は、初期であればステロイド薬が効きます。
がんなどを根治する目的で大量に照射すれば、間質性肺炎が生じるのは避けられませんから、照射する部位を小さくするなどの配慮が行なわれています。