コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

文室康秀 ふんやのやすひで

朝日日本歴史人物事典の解説

文室康秀

生年:生没年不詳
9世紀半ばごろの歌人,六歌仙のひとり。姓は「文屋」とも書く。『古今集』『後撰集』に6首伝わるが,うち2首は,子の朝康の作ともされ確実ではない。三河掾,山城大掾,逢殿助 などを歴任したといい,仁明天皇や二条の后藤原高子の周辺にあって,官位にめぐまれぬまま老いてしまう身の不遇を訴える「春の日の光にあたる我なれど頭の雪となるぞわびしき」のような歌が,少ない詠歌の中にも目につく。技巧的ではあるが品格に欠けるところが,「言葉は巧みにて,その様身に負はず」という『古今集』仮名序の評につながると思われる。三河掾として任国に赴くとき小野小町を誘ったことが,小町伝説のなかでのちの世まで語られた。

(内田順子)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について | 情報

今日のキーワード

天地無用

運送する荷物などに表示する語で、破損の恐れがあるため上と下を逆にしてはいけない、の意。[補説]文化庁が発表した平成25年度「国語に関する世論調査」では、本来の意味とされる「上下を逆にしてはいけない」で...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android