日本歴史地名大系 「新井原古墳群」の解説
新井原古墳群
あらいばらこふんぐん
[現在地名]飯田市座光寺
大島川南の緩やかな傾斜地に築かれている古墳群で現在一五基近くが確認されている。いずれも円墳で、内部構造には竪穴式石室・無石槨・横穴式石室の三種類がみられる。竪穴式石室をもつ古墳として新井原二号墳からは冑・短甲・馬具・直刀・剣・鉾、八号墳からは製の三角縁三神三獣鏡と直刀、一二号墳からは石室内より鉄鏃、石室外より直刀・鉄鏃・短甲、無石槨式の六号墳からは剣と珠文鏡、七号墳からは乳文鏡・直刀・短甲・玉類・金・銀環、石行二号墳からは変形四獣鏡・鉾・短甲、そして横穴式石室を持つ一一号墳からは鉄鏃・馬具、石行一号墳からは剣・直刀・具が出土していて、古墳中期から後期に相当、長期間にわたって構築された古墳群である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報