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馬具 ばぐ harness and saddlery

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

馬具
ばぐ
harness and saddlery

馬に装着する用具の総称で,用途に応じていくつかに区分される。 (1) 乗り手の安定を保つためのもの,すなわち (あぶみ) ,泥障 (あおり) ,鞍褥 (あんじょく) など。 (2) 馬を制御するためのもの,すなわち (くつわ) ,手綱拍車など。

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デジタル大辞泉の解説

ば‐ぐ【馬具】

馬につける装具の総称。轡(くつわ)手綱鐙(あぶみ)など。

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百科事典マイペディアの解説

馬具【ばぐ】

馬を御するための装具。(くら),(あぶみ),手綱(たづな),はみ(轡(くつわ)。手綱をつける用具),頭絡(面繋(おもがい)。はみを馬の口にはませるため頭に装着する革製用具)など。

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防府市歴史用語集の解説

馬具

 馬に乗るためにとりつける道具類のことです。鞍[くら]やあぶみ・くつわなどがあります。広い意味では、かいばおけなどの飼育道具も含まれます。

出典|ほうふWeb歴史館
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世界大百科事典 第2版の解説

ばぐ【馬具】

馬につける装具を総称して馬具という。ただし,一般に馬具というと騎馬の装具を指し,車馬具と区別して用いることがこれまで多かった。車馬具というのは,車の部品および馬の装具として用いられた青銅金具であって,中国の殷・周時代に王や諸侯の大墓に添えて葬られた車馬坑からともに出土し,また甲骨文には〈車馬〉の語が用いられ,周室の臣が天子に朝見して官職・車服を賜ったことを青銅器に刻んだ金文には,車とともに馬匹が記されているから,車馬具として一括することは十分に意味がある。

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大辞林 第三版の解説

ばぐ【馬具】

馬の装具の総称。制御、騎手の安定、装飾、武具の用をする。鞍くら・鐙あぶみ・轡くつわ・手綱・腹帯など。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

馬具
ばぐ

人類は最初、ウマの肉を食料とし、次に馬を家畜化して運搬用(輓馬(ばんば))、乗馬用、荷馬用(駄馬)、農耕用として利用するようになった。その際、ウマを効率よく利用するための道具が馬具である。
 馬具の発明や発展の過程を調べてみると、人類文化の進展に大きく関係していることを知ることができる。乗用馬具を自動車の部分と比較してみると、轡(くつわ)と手綱(たづな)はハンドルに、鞍(くら)は運転席に、鞍の上の人間の腰と膝(ひざ)はアクセルの働きに、そして蹄鉄(ていてつ)はじょうぶなタイヤにあたる。したがって、馬具のなかでもっとも重要なものは轡、手綱と鞍である。また、轡のほうが鞍より早く発明されている。一般に馬具といえば、乗馬用のものを思い浮かべるが、そのほかに荷馬、運搬、農耕用などの馬具がある。
 人類は、ウマに馬具をつけて、長年月の間、ウマの優れた力を多方面に利用してきた。しかし、近年はウマのかわりに、自動車、電車、トラクター、航空機などの機械力が使用されるようになり、家畜としてのウマの価値は著しく低下している。なお、明治以前の日本の乗馬用馬具は、現代では優れた美術工芸品としての価値が高くなっている。[松尾信一]

乗馬用馬具

乗馬用馬具のなかで重要なものは頭絡部と鞍部(あんぶ)とにある。洋式馬具の頭絡部には、轡、小勒(しょうろく)手綱、大勒手綱、額革(ひたいかわ)、頂革(うなじかわ)、頬革(ほおかわ)、咽革(のどかわ)、鼻革、マーチンゲールなどがある。鞍部には鞍のほかに鞍褥(くらしき)、腹帯などがある。前・後肢には脚保護帯、肢巻、ブーツ(わんこ)、尾には尾巻がある。東アジアの乗馬用馬具は、中国六朝(りくちょう)時代に発達し、ヨーロッパのものより複雑華麗である。日本には古墳時代中期(5世紀)に中国や朝鮮半島から渡来している。福岡県の玄界灘(なだ)の沖ノ島は「海の正倉院」とよばれ、その出土品は、4世紀から9世紀にかけての優れた鞍、雲珠(うず)、杏葉(ぎょうよう)、帯金具などの馬具があり、国宝になっている。5世紀から6世紀になると、日本でも馬具がつくられるようになり、古墳の副葬品になっている。その後、律令(りつりょう)制定により、唐式の飾り馬が用いられた。
 馬具の名称は時代とともに変わっているが、平安時代のものを基本として記してみると、頭部には轡、鏡板(かがみいた)、鈴、辻(つじ)金具、面繋(おもがい)、手綱、背部には鞍橋(くらぼね)(前輪(まえわ)、居木(いぎ)、後輪(しずわ))、下鞍、障泥(あおり)、鐙靼(みずお)、鐙(あぶみ)、胸繋(むながい)(胸懸)、馬鐸(ばたく)、腰部と尾部には尻繋(しりがい)、雲珠、杏葉、馬鐸がある。戦争用馬具として、和歌山市の大谷(おおたに)古墳から、大陸的色彩の濃い金銅製の馬冑(うまかぶと)と馬甲(うまよろい)(胴体を覆う)が出土している。時代とともに鞍も唐鞍から変化した和鞍となり、鐙も壺(つぼ)鐙から舌長(したなが)鐙と変化し、日本独特の騎馬術による戦闘用へと改良され、明治初期まで用いられた。西南(せいなん)の役では洋式と和式の両方の馬具が用いられている。日本では拍車は明治になるまで用いられていない。
 ヨーロッパでは、ローマ時代になって馬具が発達し、中世の騎士は、金属製の鎖や板金の甲冑(かっちゅう)で身体を包み、長い槍(やり)を持って大形のウマに乗り、乗馬靴のかかとには歯車状の拍車がついていた。そのウマも甲冑をつけていた。それらは十字軍の重装備の騎士の姿である。一方、イスラム軍の騎士は、中形のウマに乗り、軽装備で、弓矢を持ち、一斉射撃をする戦法をとった。その後、鉄砲の発達によって、重装備の甲冑は姿を消してしまった。[松尾信一]

荷物用(駄載用)馬具

荷物用の馬具も乗馬用の馬具とともに発達している。鞍のおもな構造は、荷台の鞍(駄載鞍)が乗馬用に比べて大型になっている。第二次世界大戦でも地形によっては駄馬が多く利用された。[松尾信一]

馬車用馬具(輓馬具)

馬車用馬具は、人間や荷物を乗せた車をウマに引かせる道具類で、車両、轅(ながえ)、輓索(ひきつな)、頸環(くびわ)などからなる。最初に車を引いた家畜はウシで、次にオナガー(半驢(はんろ))、その次にウマが用いられた。人類はウマを用いることによって、地球上でもっとも速い交通手段をもつことになった。人類の歴史では、最初、ウマは紀元前2000年ころ馬車用に用いられ、前1200年ころ乗馬の発明によって、乗馬用にも利用されるようになった。戦争でも馬車が戦車として用いられ、その後に騎馬戦法に変わっている。
 車は、前3500年ころメソポタミアのシュメール人によって発明され、胴引法(腹帯式)でウマに車を引かせた。しかしこれはウマの呼吸を圧迫して能率の悪い方法であった。一方、中国では、5世紀には肩引法(頸帯式)が用いられ、ウマの呼吸を圧迫することなく、両側の肩甲骨に牽引(けんいん)の支点があり、前者より合理的な方法であった。これは、イヌやトナカイがそりや車を引くのと同じ方法である。この方法はヨーロッパでは10世紀になってようやく採用されている。一方、ケルト人が発明した回転軸のある車が15世紀に普及して、馬車の利用が拡大し、近世経済の発展に大きく影響を及ぼしている。映画の西部劇の幌馬車(ほろばしゃ)などからその片鱗(へんりん)を知ることができる。日本では古代から明治になるまで、馬車は用いられていない。[松尾信一]

農耕用馬具

農耕用馬具は、ウマの牽引力を農作業に利用するもので、犂(すき)、馬鍬(まぐわ)、砕土機、カルチベーター、ハロー、モーア、レーキなどである。現在ではトラクターに引かせる農機具類である。牽引の方法は、肩引法(頸帯式)と肩引胴引併用法に大別できる。[松尾信一]

その他の馬具

馬具としてはほかに、手綱、鞭(むち)、馬衣などがある。[松尾信一]
手綱
洋式は革紐(ひも)製である。日本固有のものは麻製の段だら染めで、種類も多く、優美なものがある。[松尾信一]
洋式では乗馬用と馬車用がある。乗馬用は長さ約70センチメートル、木、竹、または革を組み合わせたものがある。馬車用は長さ約1.6メートルで、先端に細長い革紐がついている。日本固有の鞭も長短種々あり、木、竹、籐(とう)などでつくられ、なかには漆塗りや蒔絵(まきえ)のついたものがある。
 特殊な馬具では、馬衣、頭巾(ずきん)、遮眼革などがある。[松尾信一]
『日本乗馬協会編『日本馬術史 第3、4巻』(1940・大日本騎道会/1980・原書房) ▽森浩一編『日本古代文化の探求・馬』(1979・社会思想社) ▽加茂儀一著『騎行・車行の歴史』(1980・法政大学出版局) ▽加茂儀一著『家畜文化史』(1973・法政大学出版局) ▽C・E・G・ホープ、G・N・ジャクソン著、佐藤正人訳『エンサイクロペディア・馬』(1976・日本中央競馬会弘済会) ▽野村晋一著『概説馬学』(1977・新日本教育図書)』

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世界大百科事典内の馬具の言及

【車】より

…出土の車馬坑などからみると,当時の軍隊は戦車5両で一隊を形成し,1両につき戦車兵3人,歩兵5人がつき,5両で計40人からなる編成をもち,それが軍隊の中核でもあった。車馬具については,西周時代初期から青銅製の車馬具が急速に発達し,戦国時代になると車馬具の多様化・華美化が頂点に達する。西安市郊外の張家坡から出土した西周の車馬坑をはじめとして各地から発掘されている春秋・戦国期の車馬遺跡はそれを如実に物語る。…

【馬術】より

…3日間の総合成績で順位が決まる。
[用具]
 馬具は頭絡(とうらく),手綱(たづな),銜(はみ),鞍などがある。頭絡は銜を馬の口にかませるため馬の頭に着装する革または金属製の馬具。…

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