普及版 字通 「旡」の読み・字形・画数・意味
旡
4画
[字訓] むせぶ
[説文解字]
[甲骨文]
[字形] 象形
人が後ろ向きになって口を開く形。欠(けん)の反文である。〔説文〕八下に「飮の气、(ぎやく)にして息するを得ざるを旡と曰ふ」とあり、食し終えることを(既)という。は食()を前にして頭をそむける形で、十分に食し既る意。・(慨)はみなに従い、そのような反顧の姿勢をいう。
[訓義]
1. むせぶ、いきづまる。
2. つきる。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕旡 ツクス 〔立〕旡 ツク
[部首]
〔説文〕に・の二字を属し、〔玉〕も同じ。咼は呪霊をもつ骨に祈って呪詛する字。京は戦場の屍骨を収めた凱旋門。旡はそれに対して咨嗟してく意象の字である。
[語系]
旡声と乞(きつ)声と声義近く、・訖kitは同声。旡は後ろ向きになってむせぶ姿勢、乞はその音をとる字である。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報